ご提供サービス

X線タルボ・ロー撮影装置を⽤いて、X線の吸収画像に加え、屈折や散乱を画像化することができ、従来のX線撮影装置では困難であった樹脂内部の微細な混合物の状態や軽元素部材の構造などを⼤きな⾯積で可視化することができます。1回での撮影可能な視野サイズは10㎝。装置にはXYθステージが搭載されており、撮影視野サイズ20㎝までの⾃動撮影や、試料を回転させての撮影、引っ張り試験などのIn-situ撮影も可能です。

受託撮影で得られたタルボ画像は、観察しやすいようにコントラスト調整などの処理を行って提供する他、プロファイルやヒストグラムなどの解析結果も記載した解析レポートを作成してフィードバックします。

撮影対象物中の位置の違いや、製造条件違い・ロット違いなど複数の水準を比較する際に、画像だけでは比較しにくい場合があります。そこでタルボ画像から内部状態を定量化した情報「タルボ特徴量」を生成することで、定性的な見た目ではなく、定量的なデータに基づいて良し悪しを議論し、エビデンスが伴った判断をすることができます。
図はプレス成形で作製したCFRP板の繊維量と配向角度を位置違いで定量化し比較した例です。

タルボ画像の解析には、解析ソフト「XtraLINQ Viewer^®」を提供します。撮影した画像を受け取り、1画像を表示して観察するのはもちろん、複数種の画像を同時に表示して多角的に観察可能なことが特徴です。基本的な統計量の出力や、指定範囲のプロファイルやヒストグラムの作成を行うことができるので、お客様自身で自由に解析することが可能です。

お預かりした撮影対象を弊社スタッフが撮影する受託撮影サービスとは別に、X線タルボ・ロー撮影装置を一定時間貸し出し、お客様自ら撮影する装置時間貸しサービスも用意しています。機密性が高いサンプルを人の目に触れない状態で撮影したい、試行錯誤しながら自らの考えで撮影したい、大量の撮影対象を受託撮影よりリーズナブルに撮影したいといったご要望がある場合は、こちらのサービスもご検討ください。使用していただくのは弊社サイトに設置の装置です。

製造条件やロット違いで性能が大きく変化したり、製造条件を決める際に根拠になる指標が乏しくトライ&エラーを繰り返し膨大な時間をかけてしまうといった困りごとはありませんか？
タルボ画像から生成した「タルボ特徴量」を、お客様がお持ちの製造条件データや性能試験結果と組み合わせて、機械学習やDLなどでモデル化することで、性能予測や成形条件の最適化に繋げるサービスを準備しています。ご興味がある方はぜひお問い合わせください。