ニュースリリース
縦型・軽量でシーンを選ばず高精度な測定ができる
ポータブル分光測色計「CM-17d」を発売操作性と機能の向上により、作業効率を高め高度な色管理を実現
2024年6月5日
コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:大幸 利充、以下 コニカミノルタ)は、縦型・軽量でシーンを選ばず高精度な測定ができるポータブルの分光測色計「CM-17d」および「CM-16d」を、2024年夏に発売することを発表しました。
「CM-17d」「CM-16d」は、様々な分野の開発・生産現場において全世界で多数の導入実績をもつ、縦型ポータブルの分光測色計「CM-700d」「CM-600d」の後継機種です。新機能の電子ビューファインダーを備え位置合わせがしやすい「CM-17d」と、シンプルさを追求しコストパフォーマンスに優れた「CM-16d」の2種類をラインナップしています。小物・曲面形状のサンプルの測定に優れており、ワイヤレス接続による離れた場所からのデータ管理など、様々な作業環境で活用できます。
本製品は、自動車、電機・スマートフォン、化粧品、塗料、プラスチック、建材、繊維など、幅広い分野の品質管理、生産、研究開発などで、作業効率を高め、高度な色管理を実現します。
【分光測色計「CM-17d」の提供する価値】
1.使いやすさを追求したデザインと機能
「CM-17d」は、片手での作業や、小物・曲面形状のサンプルの測定など、あらゆるシーンで使いやすいデザインです。従来機種にはなかった電子ビューファインダー*1を備え、容易に測定位置を合わせることができます。人間工学に基づいた握りやすいグリップや、操作画面の傾斜による視認性向上、無線LANやBluetooth通信でのワイヤレス接続*2により離れた場所でのデータ管理が可能になるなど、様々な作業環境で快適に使用できます。
2.前モデルとの互換性を保持しながら測定精度を向上
「CM-17d」は、前モデル「CM-700d」とのデータ互換性を保ちながら、測定精度向上を実現しました。さらに、前モデルから器差を約40%縮小するとともに測定時間を約30%短縮*3し、高度な色管理と作業の効率化に貢献します。
3.効率化と安心を提供する機能やソフトウェア
(1)作業の効率化につながるクレードル
クレードル*4は充電とゼロ校正ボックスの機能を兼ね備えています。また、正面には白色校正キャップを取り付けることができます。「CM-17d」をクレードルに置けば、作業後や測定の合間に充電することができるので、測定中の充電切れや、有線で充電しながら作業する煩わしさがありません。測定の開始時にはクレードルに置いたままゼロ校正を行うことができ、作業の効率化が実現します。
(2)高い安定性を実現する波長補正機能
「CM-17d」は、使用時の衝撃や、周囲の環境温度などの外部要因で生じうる分光器の波長ずれを補正する機能「WAA(Wavelength Analysis & Adjustment)」を搭載しています。「CM-17d」の購入から1年間は、「WAA」を無償で提供します。2年目以降は点検・校正サービスを受けることで、継続利用が可能です。定期校正(メンテナンス)と組み合わせることにより、精度を維持しながら安心して利用できます。
(3)色彩管理ソフトウェアSpectraMagic NX2による色彩データ管理
色彩管理ソフトウェア「SpectraMagic NX2」*5を使用することで、様々な色彩インデックスやグラフを使用した色彩管理やデータ分類、実環境の光源情報を使用した評価や、取引先と色彩値を使ったコミュニケーションが可能となります。
【主な仕様】
記載の内容、仕様および外観は、都合により予告なしに変更する場合があります。
CM-17d | CM-16d | |
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照明受光光学系 | di:8°、de:8°(拡散照明・8°方向受光)、SCI(正反射光含む)/SCE(正反射光除去)自動切替機構付き | |
測定径/照明径 | MAV:Φ8 mm/Φ11 mm | MAV:Φ8 mm/Φ11 mm |
SAV:Φ3 mm/Φ6 mm | ||
*ターゲットマスク交換およびレンズ位置切替えにより変更可能 | ||
繰り返し性 | 色彩値:標準偏差ΔE*ab 0.02以内 | 色彩値:標準偏差ΔE*ab 0.04以内 |
(白色校正後、白色校正板を5秒間隔で30回測定したとき、当社測定条件による) | (白色校正後、白色校正板を5秒間隔で30回測定したとき、当社測定条件による) | |
器差 | BCRAシリーズⅡタイル12色の平均値ΔE*ab 0.12以内 | BCRAシリーズⅡタイル12色の平均値ΔE*ab 0.2以内 |
(MAV-SCI、コニカミノルタマスターボディ基準、当社測定条件による) | (MAV-SCI、コニカミノルタマスターボディ基準、当社測定条件による) | |
大きさ | 約79(幅)×230(高さ)×128(奥行き) mm | |
質量 | 約700 g(リチウムイオン電池含む) | 約660 g(リチウムイオン電池含む) |
【コニカミノルタのセンシング分野について】
コニカミノルタのセンシング分野では、カメラ事業で培った光学技術を基盤に、「光源色計測」と「物体色計測」の分野で多様な製品・ソリューションを提供し、顧客のモノづくりの現場で品質の確保や生産性の向上に貢献しています。色計測のデファクトスタンダードとして使用されている製品も多く、特に世界のディスプレイ画質検査ソリューション市場ではシェアが50%を超え(当社推計)、マーケットリーダーとしてのプレゼンスを確立しています。
また、事業の競争力強化を目指して、積極的な事業投資を進めてきました。2012年にはハイエンドの光測定機の開発力を有し、ディスプレイやLED照明の高性能測定でトップクラスの実績を持つInstrument Systems社(ドイツ)を、2015年にはディスプレイ向けの高解像度二次元測定機や画像処理ソフト、自動外観検査システムなどで強みを持つRadiant Vision Systems社(米国)を、2019年には自動車外観検査市場における有力企業であるEines Systems社(スペイン)を、2020年にはハイパースペクトル・イメージング(HSI*6)業界のリーディング・カンパニーであるSpecim, Spectral Imaging社(フィンランド)を買収しています。
コニカミノルタのセンシング分野を含むインダストリー事業では、コア技術を強みとし、開発、製造、顧客サポートが一体となり、顧客との強固な関係を構築することで価値を共創してきました。今後注力する分野を「ディスプレイ」「モビリティ」「半導体製造」と定め、強化事業であるセンシング、機能材料、IJコンポーネント、光学コンポーネント(産業用途)を中心に、顧客のモノづくりバリューチェーンにより密接した事業開発を推進していきます。
*1: 電子ビューファインダーは、「CM-17d」のみの機能です。
*2: ワイヤレス接続には、別売付属品「無線LAN/Bluetoothモジュール」が必要です。
なお、BluetoothはThe Bluetooth SIG, Inc.の登録商標であり、ライセンスに基づき使用しています。
*3: SCIまたはSCEでの測定時。
*4:「CM-17d」は標準付属品、「CM-16d」は別売付属品です。
*5:「SpectraMagic NX2」は別売ソフトウェアです。
*6: 可視~中赤外域の比較的広帯域を細かく分光するカメラで、エリア内に分散している物質を区別する手段の一つ。材料、資源の弁別、食品の分析などリサイクル 環境 安全分野から、製品の表面状態の分析などの産業用途でも利用が見込まれます。
*画像はすべてイメージです。
*記載されている商品名等は各社の登録商標あるいは商標です。
【 お客様のお問い合わせ先 】
コニカミノルタジャパン株式会社 色と光の技術相談窓口 TEL: 0120-610577
ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。お客様がご覧いただいた時点で、情報が変更(生産・販売が終了している場合や、価格、仕様など)されている可能性がありますのであらかじめご了承下さい。