ニュースリリース
業績予想の修正並びに配当予想の修正及び減損損失の計上に関するお知らせ
2023年5月10日
各 位
会社名 コニカミノルタ株式会社
代表者名 代表執⾏役社⻑兼 CEO 大幸 利充
(コード番号4902 東証プライム)
問合せ先 上席執行役員 広報部長 岡村 美和
(TEL 03-6250-2111)
当社は、2023年3月期(以下「当期」)第4四半期連結会計期間(以下「当第4四半期」)において、減損損失を計上する見込みとなりました。また、これに伴い、2023年2月2日に公表しました2023年3月期(2022年4月1日~2023年3月31日)の通期連結業績予想及び配当予想を下記のとおり修正いたしましたので、お知らせいたします。
記
1.2023年3月期通期連結業績予想の修正
(1)2023年3月期通期連結業績予想数値の修正(2022年4月1日~2023年3月31日)
売上高 | 営業利益 | 親会社の所有者に 帰属する当期利益 |
基本的 1株当たり 当期利益 |
|
---|---|---|---|---|
前回発表予想(A) | 百万円 1,120,000 |
百万円 15,000 |
百万円 5,500 |
円 銭 11.14 |
今回発表予想(B) | 1,130,000 | △95,000 | △105,000 | △212.63 |
増減額(B-A) | 10,000 | △110,000 | △110,500 | - |
増減率(%) | 0.9 | - | - | - |
(ご参考)前期実績 (2022年3月期) |
911,426 | △22,297 | △26,123 | △52.93 |
(2)修正の理由
当社は、当期においては等身大の経営を方針に掲げ、業績見通しの達成を目指してまいりました。当期末の決算プロセスにおいて、過去の買収を中心とした投資の精査を行い、国際会計基準(IFRS)に基づく減損テストを実施した結果、当第4四半期において減損損失1,166億円計上する見込みとなりました。詳細は3.減損損失の計上に記載のとおりです。本減損損失を除く営業利益は業績見通し150億円に対して210億円となる見込みです。
2.配当予想の修正
(1)修正内容
年間配当金(円) | |||
---|---|---|---|
第2四半期末 | 期末 | 合計 | |
前回予想 | - | 10.00 | 20.00 |
今回修正予想 | - | 0.00 | 10.00 |
当期実績 | 10.00 | - | - |
前期実績 (2022年3月期) |
15.00 | 15.00 | 30.00 |
(2)配当予想修正の理由
上記の業績予想や経営環境を踏まえ総合的に勘案した結果、誠に遺憾ではございますが2023年3月期の期末配当予想につきましては無配とし、年間配当予想を10円/1株(中間10円/1株、期末無配)とさせていただきます。
3.減損損失の計上
国際会計基準(IFRS)に基づき、上述のとおり減損テストを実施した結果、減損損失1,166億円を当第4四半期に計上する見込みとなりました。主な詳細は以下のとおりです。
(1)プレシジョンメディシン分野に係る減損損失
ヘルスケア事業のプレシジョンメディシン分野に係るのれんには、Ambry Genetics Corporation(以下「Ambry社」)やInvicro, LLC(以下「Invicro社」)の買収に係るのれんが含まれていますが、その買収から生じることが期待されるシナジー効果が当該事業に属するグループ各社に広く及ぶことから、プレシジョンメディシン分野を一つの資金生成単位グループとしてのれんの配分を行っております。2017年の買収以降、競合環境の変化、米国でのコロナ禍における予防的な遺伝子診断のための来院者の激減とそれ以降の医療スタッフの不足などにより、病院での診断や健康診断での遺伝子検査の需要成長が想定より大幅に下回っていること、同じく製薬会社での治験が大幅に遅延したこと、加えて、他社との協業などの自社戦略の実行遅延など足元の市場変化を踏まえ、事業計画を見直しました。また、直近の金利上昇により減損テストに使用する割引率が上昇したことからも回収可能価額が大幅に低下しました。これらにより、今回、当第4四半期においてのれん等の減損損失1,035億円を計上する見込みとなります。
当期においては、期初に当事業の事業方針を収益性重視に転換し、当期の第1四半期を中心に人員の適正化や経費削減などに努め、第4四半期にはAmbry社とInvicro社の個社で四半期利益が黒字となりました。
(2)MOBOTIX AG(ドイツ、以下「MOBOTIX社」)に係る減損損失
インダストリー事業の画像IoTソリューション分野に属するMOBOTIX社の買収により生じたのれんは、MOBOTIX社グループ(MOBOTIX社及びその子会社により構成される資金生成単位グループ)に配分したほか、その他の事業に対してもシナジー効果が期待されることから、MOBOTIX社グループ以外にシナジー効果が及ぶ資金生成単位グループ(画像IoTソリューション分野及びQOLソリューション事業)に配分を行っております。
① MOBOTIX社グループに係る減損損失
当期は、前期から引き続き半導体等部材の供給制約を受ける中、MOBOTIX社グループの主要市場である欧州の景気低迷にともなう影響や、直近の金利上昇に伴い減損テストに使用する割引率を見直したことで使用価値が大幅に低下しました。また、フランクフルト証券取引所に上場しているMOBOTIX社の株価が大幅に下落したことにより、公正価値が低下しました。これらにより、回収可能価額が低下したことで当第4四半期において、のれんの減損損失37億円を計上する見込みとなります。
当期は、上記のような影響を受けながらも、当第4四半期には半導体等部材の供給制約が改善したことで四半期での赤字を縮小しました。
② 画像IoTソリューション分野に係る減損損失
当期においては、監視カメラ・アプリケーション・サービスのパッケージ化による大型案件の獲得が複数進みましたが、当期の第3四半期に強化した北米での販売体制の成果出しに時間を要することや継続する東欧での地政学的影響などにより計画を下回ったため、のれん等の減損損失31億円を計上する見込みとなります。
③ QOLソリューション事業に係る減損損失
MOBOTIX社買収によるシナジーも期待しておりましたが、当事業開始以降営業損失が継続していることから、事業計画を見直したことにより、当事業に配分されたのれん等の減損損失12億円を計上する見込みとなります。
(3)その他の減損損失
上記以外の事業においても、デジタルワークプレイス事業におけるITサービス会社買収に係るのれん等29億円、プロフェッショナルプリント事業のマーケティングサービスユニットにおける買収に係るのれん等8億円、インダストリー事業における有形固定資産12億円、合わせて49億円の減損損失を計上する見込みです。
4.財務制限条項に関する対応状況について
業績予想の修正に伴い、当社が複数の金融機関と締結しているシンジケートローン契約等に規定する財務制限条項に抵触する見込みとなりましたが、当該抵触を理由とする期限の利益喪失請求を行わないことについて該当する全ての金融機関より承諾を得ております。
(業績予想に関する注意事項)
上記業績予想等の将来に関する記述は、当社が現時点において合理的と判断する一定の前提に基づいており、実際の業績は見通しと異なる可能性があることをお含みおき願います。
以上
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